SL浪費生活

Next Up Reseachは、６月16日付でリンデンラボに関する企業レポートを発表しました。このレポートでは、リンデンラボの企業価値は6.58～7.00億ドル（約630～670億円）、株価は12.16～12.93ドル程度になる、という結果が示されています。

企業価値を算出するに当たっての前提条件は、(1)プレミアムアカウントの登録者数が登録者総数の１％程度である、(2)収益の８割が欧米のユーザーに依存する、(3)ユーザーの対象年齢が13～45才である、などです。これは、基本的に足元の実績に基づいた数字です（図表１、２）。

（図表１）ユーザーの年齢構成　　　　　　　　（図表２）国・地域別ユーザーの割合


こうした前提条件により推計した潜在的な市場規模は、現時点で約20億ドル（約1,920億円）と見込まれています（図表３）。ただ、最近、急速にブロードバンド化が進展していることを考えると、約20億ドルという数字はかなり保守的な見積もりのような気がします。

（図表３）バーチャルワールドの潜在的な市場規模の推計


これらを前提として、はじき出されたリンデンラボの収益見通しは図表４のとおりです。09年の売上高は１億ドル（約96億円）の大台に乗せ、当期純利益は1,500万ドル（約14億円）になる予想。長期的な売上高見通しは、10年が前年比25％増の1.25億ドル、11年が同20％増の1.5億ドル、12～14年は年率16％増で推移し、14年の売上高は2.32億ドル（約223億円）に達する予想となっています。

売上高の内訳をみると、土地の販売（土地取引）が最大の収益源となっていますが、ユーザーの年会費（プレミアムアカウント）も比較的大きいことがわかります。今年買収したXstreetも、将来的にはもう１つの収益の柱になることが期待されます。

（図表４）リンデンラボの収益見通し

（備考）数字はすべてNext Up Reseachによる推計値

リンデンラボの企業価値6.58～7.00億ドル（約630～670億円）は、こうした収益見通しに加え、同業他社の収益状況、同業他社のM&A事例などを勘案して算出されたものだそうです。

ちなみに、直近のミクシィの時価総額は900億円。上場企業と未上場企業では比較が難しいものの、リンデンラボは、世界を市場として業務展開している割に、その企業価値が低位にとどまっているように思えます。

た～さんは、リンデンラボの収益構造からみて、今後はプレミアムアカウントを増やすような方策を考えるべきだと思いました。

みなさんは、どうお考えになりますか？


（注）円建ての数値はすべて１ドル=96円で円換算



◎出所：Next Up Reseach“Virtual Worlds:Linden Labs”
http://www.sharespost.com/companies/linden-lab